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15.母の生い立ち

目を覚ました母は、入院前の一番ひどかった猜疑心の強い、真っ暗闇のままだった。

目覚めた母に、はじめて会いに行った日の私への第一声は
「今日は何なの?」「なんで来たの?」だった。

ずっと看護師や私の顔を睨み続けている。

そして、ここで初めて母の病名が「鬱」と診断された。

母の生い立ちなどをすべて聞いた医師は
「若いころから鬱だったのでしょう。」と教えてくれた。

ここで簡単に母の生い立ちを記しておきたいと思う。

母は産まれつき耳が聞こえなかったわけではない
父とは同じ中学、高校の同級生で結婚前まで耳が少し悪いのは感じていても
電話などで会話ができていたそうだ。

私が物心ついたときは
母はすでに、昔の黒電話の呼び出し音も聞こえないほどだった。

障がい者手帳の申請の手続きをするために
大きな病院で重度の難聴と診断されたが、きっかけは神経的なものだったようだ。

母は大好きだったた兄を事故で亡くしている。
そして兄が亡くなった同じ事故現場で、父親も亡くしている。
両方が自宅近くの線路での電車との接触事故だった。
家族は遺体確認や、事故の処理で、相当つらい思いをしたのだと思う。

実家の姉とはもともと性格の違いから折り合いが悪く
婚家でも耳が悪い事で、心無い嫌がらせもされたそうだ。

子供である私たちも
母とは、どこか距離感があり、それぞれが大人になって
勝手に大きくなったような顔をして来た。

頼りの父も、家事の一切は母に任せ
母の気持ちには無関心だった。

病気になってから、父は改心したが
母が病気になって家族は自分たちの身勝手さを思い知らされてきた。

母の名前は「幸子」というが
名前負けしていて、自分の名前が嫌いだと話してくれた日の事を思い出す。




「鬱」と診断された事で
ようやく、ここが治療のスタートラインになった。

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Posted bywaga

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