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17.母との面会が怖い

鬱性昏迷の目覚めから少し経って、何か月にも及んだ母の便秘は解消された。
しかしオムツでの排泄がうまくいかずパジャマを汚すことが多くなってきた。

入院当初、ずっとオムツを嫌がっていた母だったが
オムツやパジャマの替えが少なくなると不安がるようになり
お見舞いに行くたびに、オムツが足りない、パジャマが足りないと
何着も何袋も家族が買いに行くことになった。

看護師さん曰く
「幸子さんは、なんでもストックが無いと不安になる性格のようですね。」との事。
確かに、母が体調が悪くなってから、私が実家の掃除をしていると
戸棚やクローゼットから沢山の食品のストックや化粧品が見つかる。
もともとが心配性の性質なのだ。

季節はもう冬になっていた。
年末もお正月も病院で過ごす母。

私は、今まで、母や夫の協力で育児と仕事を両立させていたが
長女が受験生ということ、下の子がまだ就学前ということもあり
子供たちに負担がかかっていることに気づき始め、相談した結果
長くお世話になったデパートでの仕事を退職していた。

年末商戦の忙しさから逃れて、これからの自分の事、家族の事
母の事を、ゆっくり考えられる時間が作ることが出来た。

そして、2017年もあと少しで終わろうとしている頃
私は母の病室を訪れた。

母は、相変わらず、私の知らない人のような恐ろしい顔で
私を一瞬チラッと見てから、ぼそぼそと話しかけてきた。

「随分と、服の趣味が変わったんじゃないの?」
「あんたは本当は○○(私の名前)じゃないのは知ってるんだよ。」
「分かってるんだ、騙そうとしてるのは。」

そして、携帯の中の画像や、電話帳を見せるようにと言われ、子供たちの写真を見せるが
首をかしげ、自分の孫たちの画像にも不振がっている様子だった。

「お正月は私はどこに行けばいいの!?」
「病院はお正月は休みだから追い出されるんでしょう。」
「行く場所が無い。」

と、かなりネガティブな気持ちのままだと分かる言葉が母の口から次々と出てきた。

一通り話を聞き

「なにか足りないものや、欲しいものはない?」と尋ねると
「歯ブラシが無い。」と言う
しかし、備え付けの棚には何本かの歯ブラシがあるのが見える
「これは、お母さんの歯ブラシじゃないの?」と聞くと
「誰かが置いて行った歯ブラシだから、私のじゃない、使えない!」とイライラした様子。

帰り際、ナースステーションで
「病室にある歯ブラシは母のものじゃないのでしょうか?」と聞くと
そこにいた看護師さんが一緒に売店まで買いに行ったものなので、母のもので間違いない無いと言う。

看護師さんがホワイトボードに
“この歯ブラシは幸子さんのですよ”と書いて母の病室に行くと

鬼の形相の母が病室から出てきて
「もう、何も買ってこなくていい!!」
「どうせ磨く歯も無くなる!いらない!」と言い残し帰っていった。

母の剣幕に唖然とした私は
悲しくて、帰りの車で泣いた

娘だと分かってもらえなくても、穏やかな気持ちで母と話したかった。
なのに怒らせてしまうなんて思ってもいなかった。

ここ最近は、面会に行くたびに、母を混乱させ、自分も傷つく事になっている。
この事件以降の母の様子は、当面の間、父からの話を元に記録して行きたいと思う。
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Posted bywaga

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